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君想ふ夜桜《銀魂》

第6章 継続は力なり



向こうには、苦戦してる仲間たちの姿が見えた。

雅は考えるよりも早く天人を撃退した。

「大丈夫?」

「は、はい!」

仲間は援軍が来てくれたことにホッとした。

手当てするほどの深手を負ってないのを確認し、今の戦況を聞いた。

「まだ奥の方にも何人か。助けにいくにも、この通り苦戦を強いられた状況で」

あまりいいとは言えない状態か
早急に鬼兵隊と奥へ進みたいとこだが、生憎ここも戦況は悪い

戦力は大きい方がいいに越したことはないが、大きな軍を率いるには時間もかかる
    ・・
しかし、単独ならすぐ駆けつけれる

「私が様子を見に行こう」

仲間も同行しようとするも、何故雅がそう言ったのか理解した。

(奥の方の仲間の安否が気になる。四の五の言ってる時間もない)

今の状況でも、敵兵に比べればこちら側は圧倒的少数だ

何人か仲間を連れて行くにも、ここにいる鬼兵隊やこれ以上戦力を削ぐわけにはいかない


戦場での雅の強みは、機動力があること。

団体行動よりも、独断で動いた方が彼女の力は発揮される。

銀時が、高杉の鬼兵隊のような軍隊を持たず独りで奇襲を仕掛けるのを得意とするように、
彼女には銀時とそういう面で共通点があるのだ。


「じきに、アンタらの頼れる総督も来る。鬼兵隊とここでもう少し辛抱して」

そのままさらに奥の方へ行き、雅は行ってしまった。





しばらくずっと走っていると、また数人仲間を見つけた
それも、天人に囲まれてる状態の

(いた。しかも最悪な状況だ)

急いで向かっていても、仲間がどんどんやられていってるのが見える

足場を見ると、すでにやられた仲間がいくつも

さっきの場所より、激しい戦況だったことを物語っていた


「ん?おい、誰か来るぞ」

天人の方も、近付いてくる雅に気付いた。

「たった独りで加勢とは、随分ナメられたもんだな」

2人の天人は、向かってくる敵に身構えた。

(邪魔だ)

雅は走りながら瞬時に足元の死体の腰にある刀をサッと抜き、天人の膝に目掛けて投げた。

「グァッ!」

それは見事に命中し、天人は体勢を崩した。

雅はそこを狙い、低い姿勢になった天人の頭を踏み台にして、一気に仲間の元に着いた。

「雅さん?!」

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