• テキストサイズ

【刀剣乱舞】箱庭男士

第1章 デジタル長谷部


「主、顔をあげてください」



少し申し訳なさそうな長谷部の声が耳に届く。



そっと画面を覗くと、心配そうにこちらを見ている長谷部。



あれ。こんな立ち絵あったかな?


「いつもの立ち絵と違う気がするんだけど?」


「そりゃあ俺達もずっと同じ体勢という訳には行きませんし」


「今までそんなの見たことなかったけど」


「いきなりお見せして主を驚かせるわけにもいきませんからね」


「じゃあなんで今更私の声に反応してきたの?」


「俺達にも色々あるんです。それは後々お話ししましょう」


「あのー・・・長谷部たちはこの中で生きてる、の?」


「まぁ、そういう事になるでしょうね」


「で、そこで何してるの?」


「まさか主からそんな問いが出て来るとは思いませんでした。主の命により、時間遡行軍を阻止すべく日夜戦いの日々ですが?」



PCの中の長谷部もとい刀剣男士の中で、ゲームの出来事が彼らの現実、って事なんだろうか。

ストレス解消のために何となく始めたゲームが、新たなストレスを生む予感がする。


「言っておきますが主、この出来事に怯んで俺達を放置する、なんて事はくれぐれもしないようにお願いしますよ」


・・・先を読まれた。


「う、うん、今まで通りなるべくログインはするけどさ、ちょっと色々いきなりすぎて何が何だか」


「そうでしょうね。なので今夜はもうお休みください。お身体に障るといけません。明日の辰の刻までこちらとの接触を絶たせて頂きます」


こちらの返事も待たずに、いきなり画面がブラックアウトする。


・・・寝る前に遠征かけておきたかったんだけどな・・・
/ 13ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp