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時間を止めて【薄桜鬼】

第1章 大切な君へ【藤堂平助】


俺がおにぎりを持って彼女が眠る部屋の障子を開けると
彼女は起きていた。

少し震えながら、しゃべっていた彼女のお腹から
少し大きな虫のなく音が聞こえた

持っていたおにぎりを渡すと彼女は泣きながら話し出した。彼女の名前は沙奈というらしい。
江戸からここまで、歩いてやってきたらしい。
お金がなくなり困っていたところをちょうど俺が見つけたみたいだった。
幼い頃、両親がなくなり、つい先日沙奈の育ての親も病気でなくなってしまったそうだ。
育ての親は『自分のいきたいようにいきなさい。』
と言い残し息を引き取ったらしく。
夢であった京の桜を見るために京まできたらしい。
そして京にくる道中で、優しく沙奈に接してくれる人は誰もいなかったそうだ。

泣き止んだあと沙奈は俺に謝ってきた。
たすけてくれたうえに、こんな私の話を聞いてくれてありがとう……っとせっかく助けてもらったが私にはお返しするものがない。っと。

そこで俺はとっさにいった。
『別に礼が欲しくて助けたわけじゃねぇんだけどよ……
ここは新撰組の屯所なんだけど……あいにく家事をまともにできるやつがいないんだよなぁ』

すると彼女はすぐさま私に家事をやらせてくれと頼んできた。


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