第7章 二人の宝物
秀吉達が安土城に向かって数刻。
凛は秀吉と子供達の
羽織などを仕立てる為に購入した
たくさんの反物を持って
御殿に戻ってきていた。
「あれ?春日も日向もいない?」
荷物を置いて、秀吉達を探していると
それに気づいた家臣が近づいてくる。
「凛様!お戻りでしたか!」
「先ほど戻りました。」
「そうでしたか。秀吉様は政宗様と共に
安土城に向かわれました。」
春日様と、日向様もご一緒です。と
言付けを頼まれた事を伝える。
「ありがとうございます。」
私も行ってきますね!と家臣に伝え
軽く支度を済ませる。
秀吉さんの事だから、家臣に
負担をかけないように連れてったのかな?
春日と日向は久々の安土城で
はしゃぎすぎてなければいいけど‥。
そんな事を考えながら
凛は足早に安土城に
向かって歩き始めた。