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【イケメン戦国】時をかける妄想~

第6章 幸せの欠片


御殿に着くと、先に与次郎さんに
迎えに来てもらっていた照月が
出迎えてくれた。

「照月、ただいま。」
ソッと頭を撫でてやると
ゴロゴロと喉を鳴らし、
足元に擦り寄ってくる。


「照月ご苦労だったな。」
政宗も照月に微笑んで見せる。

優しい声色に満足したのか
照月は尻尾を立てて、ご機嫌に
中庭に降りていった。


部屋に入ると凛は
縁側に座り、ほっと一息つくと

寝着に着替えた政宗がその姿を
後ろから優しく包み込んだ。

「夜はまだ冷えるな。」

「うん。でも政宗が温かいから。」
そっと自分を包み込む腕に手を添える。



「‥凛。」

「なあに?」
いつもより優しい政宗の声色に
凛の声色も自然と柔らかくなる。


「今日、俺は欠片を集めてたんだ。」
政宗は御殿に着く前に気づいた
自分の気持ちを言葉にする。

「‥欠片?」

「そうだ。幸せの欠片。」


凛は、意味がわからないのか
キョトンとした顔をしている。

「お前が傍にいる。それが幸せなんだ。」

一つ一つ、凛の書いた
言葉の欠片を集めていく。

それを繋ぎ合わせて、一つの言葉になって
凛を‥幸せを掴んだ。

「‥愛してる。」

そっと凛の唇に
口づけを落とす。

「‥政宗。」
少し赤く染まった頬。
照れたような甘い笑顔。

その姿も堪らなく愛おしい。

「私も愛してる。」

政宗の胸元に顔を埋める凛を
優しく抱き上げ、褥にそっと降ろす。

「‥褒美、貰わないとな。」

「‥んっ。褒美って‥。」
優しい口づけとは裏腹に
政宗の瞳には獲物を見るような
獰猛な炎を宿している。

「覚悟しとけって言っただろ?」

「‥んんっ!政宗っ‥。」


だんだんと熱を帯びていく身体と
押し寄せる快感に抗うことは出来ず、

「あっ‥んん!」

「凛‥綺麗だ‥。」

激しく、甘い政宗の愛に
凛は溶けていくのを
全身で感じていった―――



end.


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