第6章 幸せの欠片
【おまけ】
甘い、甘いご褒美の後、
政宗と凛は
火照った身体を冷ますように
二人で褥に寝転んでいた。
「あ、ねえ。政宗?」
「なんだ?」
政宗はゴロンと横向きになり、
凛の乱れた髪の毛を梳く。
「結局、信長様とは何をしたの?」
しばらく間を空けて、
政宗がポツリと呟いた。
「‥笑わせろと言われた。」
「どうやって笑わせたの?」
「‥変な顔だ。」
あいつらには絶対言うなよ、と
政宗は再び仰向けに寝転がる。
「‥見たい。」
「‥言うと思った。」
政宗は凛にバサッと
頭から布団をかける。
「ほら、もう寝ろ!」
「やだ!見たいの!」
「絶対やらねえ!」
「お願いっ!一回だけ!」
ね?ね?とここぞとばかりに
可愛くおねだりしてみる凛。
「そんな顔してもダメだ。」
「ケチっ!いいよーだ!」
凛は頬を膨らませて
布団に潜り込む。
頭上で政宗の大きな溜息が聞えた。
(呆れちゃったかな‥?)
大人気なかった自分の行動に
少し罪悪感を覚える。
「‥おい、凛。」
静かに名前を呼ばれ、
恐る恐る、布団から顔をだす。
「‥っぷ!あはははは!」
「ほら!もう寝ろ!」
顔を真っ赤にした政宗は
自分も布団に潜りこんだのであった。
end.