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【イケメン戦国】時をかける妄想~

第6章 幸せの欠片


「御殿じゃねえのか。」
光秀の御殿に行くと、光秀は不在だと
家臣に告げられ城下に戻った政宗。

先程、家康から受け取った紙切れを
見つめてフッと微笑む。

『し』

(『あ』『い』『し』‥。)

残りは二枚。
続く文字はおそらく後、二文字。

(だいたい予想出来るが‥。)

集めてみるのも悪くない。
それが凛の考えた事なら尚更。

「‥はやく会いてえな。」



「ほう。会わしてやろうか?」
突然、真横から聞えた声に
政宗はビクっと身体を震わせた。

「ククっ‥俺に気づかんとは‥。」
余程、凛に毒気を
抜かれておるようだな、と
光秀はニヤリと妖しく笑った。

「‥驚かすな。」
思わず手をかけていた刀から
手を離し、力を抜く。

「ほら、これだろう。」
ヒラリと政宗に紙切れを渡す。

『て』

(‥やっぱりな。)
素直な凛らしい、と
政宗はフッと笑みを零すと
光秀に視線を戻した。

てっきり、光秀とも何かしら
勝負事をすると思っていた政宗は
光秀に問いかける。


「いいのか?」

「ああ。俺は勝てぬ勝負はしない。」
ククっと何かを含んだ笑いを零す。


「時に政宗。次は御館様だ。」
凛もそこにおるが‥、と
光秀は言葉を一旦切る。

「ハッキリ言え、光秀。」
なんだよ、と先を急かす政宗。

「いや、なに。あの二人の茶に
少々、薬を盛らせてもらった。」

「‥なっ!?お前っ!!」
思わず掴み掛かるが、
光秀は飄々とした表情を崩さない。

「案ずるな、身体に害は無い。」
光秀は襟元を掴む腕をゆっくりと引き離す。

「‥じゃあ何の薬だ?」















「‥惚れ薬だ。」
光秀の妖しい笑みが一層深まった。


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