• テキストサイズ

【イケメン戦国】時をかける妄想~

第6章 幸せの欠片


「‥手伝ってあげたいけど。」
秀吉と同じようにチラリと
山積みの書簡を見やる家康。

(やっぱりそうだよね。)
ショボンと再び、頭を垂れる凛。


書簡を運びながら事の経緯を説明し
辿り着いた家康の仕事部屋の
床の上に書簡を並べる。

「‥出来そうな事があればやってあげる。」

言っとくけど、あんたの為じゃないから。
と、素っ気ない言葉を付け加えて
チラリと凛を見やると、

ぱあっと華が咲くような凛の
笑顔に一瞬、目を奪われる。

「ありがとう!家康!」

「‥いいから、そうゆうの。」

プイっとそっぽを向く家康が
密かに頬を赤らめている事には気づかず
また作戦立ててくるね!と
凛は笑顔で部屋を後にする。

「‥心臓に悪い。」
家康はまた一つ、溜息を吐いた。




「うーん‥。」
(秀吉さん達になるべく負担をかけずに
出来る事ってなんだろう‥。)

でも、どうせやるなら楽しんで
皆でやったほうがきっと嬉しいよね。

家康の部屋を後にした凛は
ブツブツと呟きながら廊下を歩く。



――ドンッ

「きゃあ!ご、ごめんなさいっ」
突然の衝撃に誰かとぶつかったのだと悟る。


「ククっ‥前はよく見て歩くんだな。」

「光秀さんっ!」
イタタ‥と鼻を押さえながら目を見張る。

「一人で百面相をしているからだ。」
面白いモノを見れたと言わんばかりに
愉しげに肩を揺らして笑う光秀。


(そうだ!光秀さんなら何か案があるかも!)
咄嗟に両手でパシっと光秀の腕を掴む。

「‥おや、大胆だな?凛。」
ニヤリと光秀の口角が持ち上がる。

「お願いがあるんです!」


光秀は目を細め、更に笑みを深める。

「‥ほう?聞かせてみろ。」
どうせ退屈していた所だ‥と、
凛の話に耳を傾けた。


/ 227ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp