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【イケメン戦国】時をかける妄想~

第6章 幸せの欠片


「政宗を楽しませたい?」
突然の提案に驚く秀吉。

「それはいいお考えですね!」
キラキラと輝くエンジェルスマイルを
今日も振りまく三成。

「手伝ってやりたいが‥。」
秀吉は山のように積み重なった書簡に
チラリと目をやり、頭を掻く。


「そうだよね、忙しいよね。」
しょんぼりと頭を垂れる凛。
なぜかその横で同じように
しょんぼりとする三成。

「あー‥ほら、そんな顔するな。」
ポンポンと凛の頭を撫でる。

「大掛かりな事は出来ないが、
手伝えることはやってやるから。」
な?三成?と二人に微笑んでやる。


「そうですね!私も微力ながら
お手伝い致しますね!」

「ありがとう!二人とも!」
ぱあっと二人の顔が明るくなる。

(まったく、手間のかかる弟と妹だ。)
そう思いながらも、秀吉の頬は緩んでいった。




少し、他愛もない話をして
秀吉の部屋を後にする。

「あ、家康!」

廊下の先に、秀吉達と同じように
大量の書簡を両手に抱えて
歩く家康を見つける。


「‥何?」

「どこかへ運ぶの?手伝うよっ!」
タタッと家康に駆け寄ると、
はぁ‥と家康は大きく溜息を吐いた。

「‥いい。あんた細いし、折れそう。」
そのまま、歩き出す家康。

「こう見えても力強いんだよ?」
だから大丈夫!と何冊か書簡を
ひょいと奪い取る。

「‥ぷっ。そうだよね。」
素手で大名を捕まえるくらいだし、と
家康は思い出したように笑いだす。

「‥あっ、あれは必死だったから!」
もう忘れてっ!と笑ってみせる。

たった何月か前の事なのに懐かしく思えた。

あの頃から政宗に振り回されてばっかりで
それでも、政宗の言葉に何度も何度も
助けられて、前を向けた。

(私も政宗を元気にしてあげたい。)


「あ、あのね!家康にお願いがあるの。」

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