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【イケメン戦国】時をかける妄想~

第5章 恋敵は突然に


「では、この勝負の説明をします。」

僕が出す問に先に正解した方が勝ち。
3回勝負で、2回勝利した方が
凛さんと祝言を挙げれます。

「力では差があり過ぎますので。」
よろしいですか?と両者を見やる。


「なんでも良い。始めろ。」

「よーし!絶対勝つ!」
腕を組みぶっきらぼうに答える謙信。
その横には楽しそうに笑う小太郎。

その後ろには凛と幸村が
縁側に並んで腰掛けている。

「が、頑張れー!」
どっちを応援すれば良いのか
悩む凛と、

「頑張れー。」
まだ眠そうな幸村は
棒読み中の棒読みで声援を送る。




「‥では、第一問。」
ブオオーと、どこからか
ほら貝の音が聞こえた‥気がした。


「凛さんの‥好きな動物は?」

うーん、と悩む小太郎の横で
謙信がフッと笑う。

「愚問だな。兎だろう。」

同時に小太郎がハッと顔を上げる。
「分かった!猫だ!」


佐助は両者の答えを聞くと凛に
視線を向ける。

「では凛さん、答えを。」

「‥え?!‥うーん。」
猫も確かに可愛いけど、
最近は謙信様の松、竹、梅を
見てるからか兎が好きなんだよね。

「‥兎です。」


「えーー!猫だと思ったのにー!」

くそー!と悔しがる小太郎を横目に
謙信は、どこか誇らしげに目を細める。


「俺はイノシシかと思った。」

「幸村、本気で言ってる?」



「では、第二問。行きます。」

凛にゲンコツを食らう幸村を
背後に感じながら、佐助が淡々と続ける。

「凛さんの、好きな‥甘味は?」

「甘味‥。」
謙信の眉間にシワが寄る。

「へっへーん!俺、知ってる!」
頭を捻る謙信とは対称的に
自身満々な小太郎。

「すぎ茶屋の饅頭!」

「‥竹屋の草餅。」


再び、佐助が凛を見やる。
「じゃあ、凛さん。答えを。」


「‥うーん。」
‥どっちも美味しいんだけど。
でも、すぎ茶屋のお饅頭は
中のこし餡が甘みを抑えてあって
程よい塩見が堪らないんだよね。

「すぎ茶屋のお饅頭です。」


「よっしゃー!!」
ピョンピョンと飛び跳ねて喜ぶ小太郎。

謙信はふん、と機嫌悪く鼻を鳴らした。



「では、最終問題です。」

勝負は最終戦に持ち込まれる――!


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