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【イケメン戦国】時をかける妄想~

第5章 恋敵は突然に


「お前、小太郎が勝ったらどうすんだ?」

「‥え?!まさか!」
(謙信様が勝つに決まってる。)

ちらりと二人を見ると
睨み合い、見えない火花が散っている。

「子供にしては、やるな。だが‥」

「お前なかなかやるじゃん。でも‥」


「「凛は渡さない。」」


たかがクイズ、されどクイズ。
二人の男として愛する女の為、
負けられない戦いが、ここにある。

(相手は子供なんだけど‥)
凛は心の声をグッと押し込めた。


「では‥。最終問題‥」
佐助はメガネの端をクイッと上げる。

誰かの喉がゴクリと鳴る音がした。




「凛さんの‥」

その場にいる全員が固唾を呑んで
佐助の言葉を待つ。

「‥一番、」

謙信の肩がピクリと揺れる。

「気持ち良‥ゴホン。
くすぐったい部位はどこでしょう?」


「あいつ今、違う事言いかけたよな?」

「‥だね。」

くすぐったいところ‥。
謙信様がよく悪戯でくすぐる時は‥

「凛‥ここがくすぐったいのか?」

「‥いい声だ。」

「どうした?気持ち良くなってきたのか?」


とたんに凛の顔が紅くなる。
(は‥恥ずかしい!)

「おい‥何考えてんだよ。」
幸村に頭をコツンと小突かれる。

「‥な、なんでもないよ!」
赤い顔を見られまいと手で覆う。


チラっと謙信の様子を伺うと
パチっと目が合い、フッと微笑まれる。

(もう!ダメ!見れない!)
再び顔を手で覆い、小さくなる凛。



小太郎は、うーん‥と考え込んでいる。

謙信は、真っ赤になって恥ずかしがっている
凛を満足気に見やると
微笑みを称えたまま口を開く。

「‥耳だ。」


小太郎は眉間にシワを寄せたまま
悩み抜いた答えを出す。

「‥背中?」


なぜか満足気な佐助も
凛を見つめたまま声を掛ける。

「‥じゃあ#NAME#さん。」

スッと佐助が一歩歩み寄る。

「‥答えを。」




皆の視線を一挙に感じて、
凛は真っ赤な顔を上げる。

「‥私は‥。」


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