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【イケメン戦国】時をかける妄想~

第3章 【R18】交差する想い



「‥凛が好きだ。」

今日だけ、今だけは天邪鬼な自分を
しっかりと押さえ込む。


「‥待ってるって言ったでしょ?」
(‥まあ、昨日待てずに突っ込んだけど)
あの信長様が大人しく手放す訳ないし、
と心の中で皮肉る家康。

「‥返事、聞かせて。」



凛はゆっくりと顔を上げ、
少し潤んだ瞳で家康を見上げた。

「‥昨日、家康が待ってるって
言ってくれたから強くなれたの。」

ゆっくりと、言葉を紡ぐ。

「‥もう振り返らないって決めたの。
前を向いて、強くなろうって。」

少し考えるように俯く。

「だから、少しだけ時間が欲しい‥。
家康に自信を持って好きですって
言えるようになるまで。」

顔を上げ、真っ直ぐに家康を見据える。
綺麗な翡翠の瞳が揺れていた。


わがままなのは分かってる。
家康の気持ちもすごく嬉しかった。
でも今は、自信がなかった。

家康の隣に寄り添うのが
私でいいのかな?って。



「‥はやくしないと、攫いに行くから。」

え?っと、凛が顔を上げると
ふいに優しい口付けが落ちてくる。

「‥あんたは俺だけ見てなよ。」

少しだけ朱く染まる家康の耳。



「‥ありがとう、家康。」

強くなろう。

この人に寄り添っていけるように。
胸をはって好きですと言えるように。





どちらからともなく口付ける。
お互いの体温が混ざり合うような
幸せに満ちていく感覚。

唇が離れると、2人で微笑み合う。

暖かなひだまりの中で
2人を優しい風が包み、
綺麗な花たちが見守っていた。


end.

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