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【イケメン戦国】時をかける妄想~

第13章 俺の相棒【刀剣乱舞コラボ】


帰り道、宗三と凛の
並んで歩く影が長く伸びる。

「‥あの、宗三さん。」

「なんです?」


「私は‥やっぱり帰れません。」
凛は一度、言葉を切り
静かに宗三の目を見つめる。

「大切な人が出来たんです。」

この時代に来て怖いこともあったけど
それでもここに居たいと、
傍を離れる事は考えれないと
思えるくらい大切な人がいる。

それが歴史を変えることであっても
あの人に生きていて欲しいし、
一緒に生きていきたい、と。

「心配してくれて、ありがとうございます。」


「構いませんよ。」
宗三はニッコリと微笑んだ。

「ここは本来とは別次元のようですし」
僕らが貴方を止める理由もありません。

でも、と宗三が人差し指を
口元にソッと持っていく。

「気が変わったら教えて下さいね。」
僕の主もいい男ですよ?と、
からかい混じりに笑った。

「もお!宗三さんっ!」

二人でクスクスと笑い合うと
長く伸びた影がユラユラと揺れた。




その頃、本丸では
審神者が政府の集めた、あるデータを
近侍の加州清光と共に見ていた。

「ねえ、主‥これ。」

それはある時代軸に置いて、
遡行軍出現のエネルギー波が
急激に集中しているというものだった。

「ああ、政府もこの時代軸はまだ
未確認だと言っていた。恐らく‥」

「いち兄達が危ないの?!」

「おわっ!?お前らどこから!」


いつの間にか執務室に入ってきて居た
他の刀剣達がざわつき始める。

「僕達が出陣するよ!主!」
やる気満々な一期一振の弟、乱藤四郎。

「俺もド派手に決めたいぜ!」
政宗様も居るんだろー?!と
光忠達と同じく伊達政宗の刀である
太鼓鐘貞宗が楽しげに笑う。

「僕も皆様に幸せを運びますよ。」
太鼓鐘貞宗と同じ刀派である
物吉貞宗は徳川家康の刀だ。

「‥僕も行くよ。宗三兄様が心配。」

「小夜と宗三が心配なので私も‥。」

「おっ!俺も行くぜ!驚きをもたらそう!」


「‥小夜に江雪、鶴丸まで‥。」
はあー、と審神者が深いため息を吐く。

「落ち着け、お前ら。」

まだ時代の確定も出来ていないし、
それに行けるかもわからない。

「心配は十分わかるが、あいつらは
俺の大切な刀達だ。必ず全員、連れ帰る。」
もう少しだけ時間をくれ、と
審神者が乱達の頭を撫でる。

「‥必ず。」

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