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【イケメン戦国】時をかける妄想~

第13章 俺の相棒【刀剣乱舞コラボ】


「‥その刀達のせいで帰りが遅れたと。」

ピリピリと凍えるような空気の中、
信長の声が広間に響く。

脇息にもたれ、手に持つ扇子を
ゆっくりと閉じる。

「申し訳ありません。御館様。」
軍議の時間に遅れてしまいました、と
秀吉が頭を垂れる。

「秀吉さんは悪くないんです!」
私が秀吉さんを連れて行ったんです!と
凛が横から声を上げる。


信長は秀吉と凛の後ろに
並ぶ刀剣達を見やると、
もういいと言わんばかりに
鼻を鳴らした。

「軍議は明日に仕切り直しだ。」

「はっ!」

ホッと凛が肩の力を抜くと
信長の後方に立っていた光秀が口を開いた。

「‥して、その刀共はどうするのだ?」

「そもそもお前らどうやって帰るんだ?」
政宗も不思議そうに疑問を投げかける。


その時、シュルルルと音を立てて
一匹の管狐が信長の前に現れた。

瞬間、信長から少し離れて控えていた
家康が刀を抜き放ち管狐の首に添わせた。

「こんのすけっ!」


「‥‥‥これ、あんたらの仲間?」

思わず立ち上がった一期一振に
視線だけ投げると家康は刀を収めた。

「わ、私はこんのすけと申します~。」
と、言いながら急いで一期一振の
懐に逃げ込むこんのすけ。

「彼は私達の主である審神者と
我らを繋ぐ通信手段で御座います。」
ご無礼をお許し下さい、と一期一振が
恭しく頭を垂れる。


「連絡取れるんなら、もう帰れるのか?」
気にする様子もなく政宗が問う。


こんのすけの話だと、
審神者と連絡が取れたものの
飛ばした時代と違う為、回収が困難。

時の政府に掛け合う為、時間が必要である。


本来なら本能寺の変に現れる遡行軍を
殲滅し任務完了の後、回収ゲートが開くが

「本能寺の変が起こらないから‥
任務が完了出来ない‥。」

「そういう事です、凛様。」


「本能寺の変‥?」
家康が眉根を寄せる。

「凛が本能寺から信長様を
助け出した時の事か?」

「‥うん。未来の歴史だと信長様は
‥本能寺で亡くなる筈だから‥」
私が歴史を変えちゃったんだよね‥と
どうしていいのかわからず
凛が下を向く。

「凛は悪くないさ。」
御館様を助け出してくれたんだから、と
凛の頭をポンポンと撫でた。

「‥秀吉さん。」
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