• テキストサイズ

【イケメン戦国】時をかける妄想~

第13章 俺の相棒【刀剣乱舞コラボ】


「‥じゃあ、私が居た時代より
未来から来たって事‥ですか?」

「そうなりますな。」
先程から凛の質問攻めにも
笑顔を崩さす淡々と答えるのは
秀吉の横に立つ一期一振。

「この歴史が変わるって事‥?」
(秀吉さんや信長様達が居なくなる‥?!)

「それなんだが‥。」
一期一振の横に居た薬研藤四郎は
何かを考えるように腕を組む。


「恐らく、この世界は俺達が
飛ぶ筈だった世界とは別次元だ。」
ぱられるわーるど?だっけか?と
ポリポリと頭を掻く。

薬研藤四郎の推測によれば、

凛がこの世界にタイムスリップを
した事により時空が歪み、本来の歴史とは
違う歴史の世界が生まれた。


「その証拠に本能寺の変から
魔王が生き延びている‥と‥。」

後ろを歩く宗三左文字が
綺麗な顔を歪めて呟いた。

「ああ。」
心なしか薬研藤四郎の表情も堅い。



「秀吉さんは、どうしてこの人達が
刀だってわかったの?」

「ん?ああ、刀だとは思わなかったが‥」



――――先に気づいたのは薬研藤四郎。

秀吉が抜刀したのは愛刀である
“一期一振“
自分の兄を見間違う筈が無かった。

瞬間、目の前に立つ人物が豊臣秀吉であり
本来飛ぶ筈であった時代と
違う世界に来たのだと悟り刀を収めた。

本能寺の変では秀吉は安土には
居ない筈だったからだ。



「俺は薬研の紋を見て
おかしいと思っただけだ。」

“薬研藤四郎“は御館様の懐刀、
やすやすと持てる筈の無いものだ、と
秀吉は話した。

ましてや洋装の子供、それに
あの打撃力は只者ではないと。



「信長様の?!」

「ああ。そうしていたら‥」
秀吉が隣を見やる。

「ええ、私が事情を説明致しました。」
にっこりと一期一振が微笑んだ。

「本来ならその時代の人間と関わるのは
ご法度では御座いますが‥ここは本来の
世界とは別物のようですからな。」

穏やかなその佇まいは、
確かに秀吉の刀なのだと感じる。



「信じられんとは思ったんだが‥。」

秀吉がうーんと頭を掻いた。

「凛も別の時代から来たんだ。」
他に居てもおかしくないと思ってな、と
凛の頭をポンポンと撫でた。

「た‥確かに。」


「ご理解頂けてなによりですな。」
さすがは秀吉様です、と一期一振は
嬉しそうに微笑んだ。

/ 227ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp