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【イケメン戦国】時をかける妄想~

第10章 Enjoy Summer


「おい、凛。」

政宗に呼ばれ凛が
振り返れば、そこには
武将達が並んで立っている。

「ど、どうしたの?」
驚く凛とは対象的に、
信長はやれやれと言わんばかりに
身体の後ろに手をつき足を投げ出す。


「お前、好いた男はいるのか?」

「えっ!急にどうしたの?!」
ストレートな質問に戸惑い、
両頬を手のひらで覆う。

「‥どうなの?」
家康がジトッと視線を投げると
三成が穏やかに微笑む。

「家康様、眉間に皺が‥。」
それでは凛様が話難いかと、と
宥めるように手をかざす。

「‥お前も皺くちゃにしようか?」


「こーら、御館様の御前だぞ。」
喧嘩するんじゃない、と秀吉が諭す。

「秀吉、世話焼きで気を紛らわすな。」
クククッと光秀が薄く笑うと、
図星だったのか秀吉は
少しムッとして顔を逸らした。


「好いた男が居ようと関係あるまい。」
春日山には連れていく、と
謙信がフッと笑みを零す。

「いや、ダメだろ。」
その横で幸村がうんざりした表情に
なると、信玄がにっこりと微笑む。

「‥それで?姫。いるのかい?」



凛の横に座る信長を
横目で見やると、こちらもまた
腕を組み愉しげに笑みを浮かべている。

「貴様が誰を好いていようが関係ない。」
お前は俺のものだ、と髪を掬われ
真っ直ぐな瞳に射抜かれる。



「‥あ、あの‥私は‥」
武将達の視線を全身に浴びて
凛は小さく身じろいだ。

(どうしよう‥!)

顔は熱を帯びているが
背中には冷たい汗が伝っていった。


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