• テキストサイズ

雪・月・華〜白き魂〜【気象系BL】

第7章 〜空〜


扉を開けると、すでにあたりは真っ白だった。
むせながら、袖を口に当てた。
何も見えない中、長持ちや葛籠にぶつかりながら、なんとか奥にある崩れ落ちそうな扉の前に立った。

「智っ…」

扉の把手に手をかけた瞬間、焼け付くような痛みが指先に走った。

「熱っ…」

怯んだ瞬間、扉が翔に向かって爆ぜた。










”翔くん―――”




智の声が、聞こえた




”翔くん…ほら見て…ぼく、人になったよ”




そんなわけない




”父様のいうこと、聞いていてよかった…”




ちがう…ちがうちがう!




”そうだね”




え…?




”翔くんは、ぼくを人にはしてくれなかった”






/ 95ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp