第6章 雪・月・華 ~その白き腕に~
どうしていいかもわからないまま、潤はその蕾に触れた。
「あ…」
小さく聴こえる声。
さっきの嬌声を思い出した。
目を閉じて必死にやり過ごそうとするけど、智の声は止まることがなかった。
「潤…もっと奥も…入ってるの…」
「わかった…」
指をぐいっと進め、中の白濁を掻き出す。
どろりとしたそれは、男たちの欲望。
潤には耐え難いことだった。
こんな綺麗な身体を、こんな汚いもので塗れさせるなんて。
「あ…ぼく…潤…ぼく…」
「え…?」
「ぼく…出ちゃう…」
智の白い手が己を握りこんだ。
「智…」
潤が見守る中、恥ずかしがる素振りも見せず智はそれを扱きだした。
「あ…指…潤の指…」
「え…?」
「うごかして…?」
なぜそんなことをするのかもわからないまま、潤は智の中に入れた指を動かした。
「潤…」
智の赤い目が潤を見た。
「ねえ…あそぼ…?」
潤はその瞬間、なにも考えられなくなった。
身体が勝手に動き、智に口付けた。
その体温を感じた瞬間、智の手に白濁が散った。
「あ…はぁっ…はぁっ…」
くたりと智の身体から力が抜けて後ろに倒れていく。
潤は慌ててそれを支えて、布団に横たえる。