第25章 壊れた太刀と見て見ぬふりの短刀
今剣side
今「どうしたんですか?
うすみどり」
膝「あぁ、兄者の食事を運ぶのを手伝って欲しくてな
兄者がまた動きたくないと駄々をこねているんだ」
今「...そうですか」
うすみどりはここの空気が変わったことを分かってない
ついさっきより息がしやすくなったこと
それにひげきりはうごきたくないんじゃない
うごけないんですよ うすみどり
ごはんもハエやうじむしがついている
ほんとうのことがみえるのはぼくだけ
さとおやさん
かえったかな
ひげきりもいわとおしもいた
あっちにいきたい
でもうすみどりをおいてはいけない
うすみどりを守るって約束したから
今「...うすみどり...」
膝「ん?どうした」
今「うすみどりはここを出たいですか?」
膝「急に何を言い出すんだ?
ここを出た所でどこも行く所は無いだろう」
今「...そうですね...
本当のことが見えてないですもんね...」
膝「...言ってる意味が分からない...」
おおひろまにはひげきりといわとおしとあるじさまが血だらけ寝ている
あるじさまは首がないけど...
膝「ほら兄者、兄者が好きな物を持ってきたぞ」
今「...」
うすみどりはひげきりの本当の姿が見えていない
本当のひげきりはもう死んでますよ
今「ひげきりはもうすこし、うごいたほうがいいですよ!
じゃないと牛になっちゃいますからね!」
膝「今剣の言う通りだ兄者、もう少し動いた方が...
え?いや、だかな?
だめだ、この通り動きたくないらしい(笑)」
今「...そうですか...(笑)」