第24章 主従と兄弟
髭「ねぇ景趣ってなんだい?」
自「季節を変えるやつの事」
皆で大広間にぶら下がってたすだれと風鈴を外して物置に置きに行く
片付けが終わり障子を閉めて秋の景趣を探す
自「秋...あき...あ、き...あった!
私がいいって言うまで障子開けんなよ〜
よっ、と」
景趣設定から夏を取り出して秋をはめ込む
すると蝉の声が段々と静かになって行く
自「よし!OKだ!
障子開けろー!」
兄者とごこが障子を真ん中から隅へと開けていき外は真っ赤な紅葉
少し涼しいくらいの気温
私が好きな季節...!
歌「綺麗だね〜
後で歌を詠まなくては」
大「...鶴丸が喜びそうな色だな...」
自「...そろそろ探す?」
大「...いや、いい」
岩「おお!今剣の瞳を思い出させる色だ!
ガハハハハ!!」
ダダダダっと外へと走っていく岩融と三日月
平安生まれの癖に元気だね...
自「そう言えば倶利伽羅って鶴丸の話しかしないよな。
光忠はどうした。嫌いなのか?」
大「嫌いな訳では無い
主も同じだったし、お節介ではあるがいい奴だ
いろんな奴とも仲良く出来るし好かれやすい
だからこそあいつは壊れやすい
前の本丸でだが、一番最初に壊れたのがあいつだ」
精神的に壊れるって事か。
確かに個体差はあるだろうがあの性格ならそうかもな
大「だからあまり会いたくない
あの行動は見てるこっちも頭がおかしくなる」
自「鶴丸はどんな奴だったんだよ」
大「...光忠とは反対に落ち着いてる奴だった
何でも冷静に受け入れてずっと誰も居ない壁に話しかけている光忠に話を合わせてやる様な奴だった
折れる間際までずっと笑って俺と光忠を守ってくれるような奴だ」
自「大人な鶴丸だね〜(笑)」
大「あいつも一応平安生まれだし色々な経験してるからなそれなりの貫禄はあったぞ
まぁ馬鹿な所はとことん馬鹿だったがな(笑)」
笑って話してくれる倶利伽羅
嫌いでは無いことは分かっていたが少々前の光忠がトラウマになっているのか...
これはどうしようも出来ない、か...
個体差はあれど光忠は光忠だ
今度の光忠が前の光忠と違うとは言いきれない
こればっかりは倶利伽羅が吹っ切れるのを待つしか無いんだよな