第6章 揺れ動く感情
大倉side
夜までかかった仕事が終わった後…
なんだか無性にかめちゃんの顔が見たくて
メールを送った…
でもスマホをじっと見つめて待っていても
メールはなかなか返ってこなくて
ほんの少しだけでも
顔が見たくて
走り出した足は
勝手にかめちゃんの住むマンションに
向かってた(笑)
でも
マンションに着いて俺が最初に見たものは
見覚えのある安の車から出てくる
かめちゃんの姿で
それだけでも十分衝撃的やのに
俺の目の前で
かめちゃんの腕を安が引き寄せ
かめちゃんの頬に安の手が触れて
かめちゃんの唇に安の唇が触れる…
俺の…
俺だけのものやと思ってた全てが
必死に手に入れたはずの全てが
目の前で簡単に奪われていく…
そう思うと足がガタガタと
情けなく震えた…