ドラキュラさまの好きなモノ〜主人とメイドの恋煩い〜
第2章 メイドの学校
ブラッディローズ達が、
友達の主人を見ることは極稀だ。
だから学校の行事で、珍しく人前に現れたリヒ様を見た友達は、
私が子供のドラキュラに遣えてると思い込んだ。
事実、子供のドラキュラ(と言っても実年齢は私たちより遥かに上)に仕えているブラッディローズもいる。
エミリは家に招待したことがあるので、
リヒ様が子供じゃないことを知ってる。
って言っても、家でもコロコロ年齢が変わるから、
実際いくつくらいの見た目なのかわからない。
実年齢を人間の見た目で表したら、
ヨボヨボのお爺ちゃんか、ゾンビみたいになっちゃうけど。
強い血を引く強いドラキュラは、
狩りに最も有効的な体つきになる。
狩りの対称はもちろん人間。
だから美しく、体も若くスタイルもいい方が狩りをするのに適している。
元々人間より力が強いため、
ムキムキの筋肉質である必要はない。
であれば魅了しやすい見た目であることが重要だ。
男性は美形で色っぽく。
女性は美人で蠱惑的に。
血が薄く、あまり強くない血筋のドラキュラ達は、
見た目がおじ様かおば様で、
若返えらせることが出来ない。
しかし人間より遥かに長生きで、衰えるのも遅い。