• テキストサイズ

ドラキュラさまの好きなモノ〜主人とメイドの恋煩い〜

第7章  媚薬



「…っ、はあぁ~~」


マキアは緊張と媚薬の効果が切れた反動で、どっと脱力感に襲われた。


「あはは。おつかれさま、マキア」


リヒ様はにっこりと笑いマキアの頭を撫でた。
マキアは心地よくて微笑んだ。


「なんだか色んな意味ですごい御方でしたね…。」


マキアはエロイーズ様が消えた場所を見つめた。


「彼女はプロフェッショナルだね。
予想外の事が起きたり、分が悪いと判断したら、
深追いはせず冷静に作戦を立て直す。
正直、早々に帰ってくれて良かったよ。
本気の呪術でもかけて来たら私は太刀打ちできないからね。」


リヒ様はへらっと笑った。


「リヒ様でも太刀打ちできないんですか…?
 へぇ…あの方ってそんなにすごいんですね。」


「んー?恋しちゃった?」


「えっ?」


リヒ様が覗き込む。


「いやいやいや!!…確かに媚薬にあてられた時はぽーっとなっちゃいましたけど…。
でも、ん~どうでしょう。まだ抜けていないのかな。
あまり怖くなかったというか、憎めないというか…。」


マキアはエロイーズ様の完璧な身体、妖艶な微笑みと時折見せる可愛らしい笑顔を思い出して、
あまり悪い感じはしなかった。


「あ~ぁ。やられちゃったかな…。」


「え?」


「主人としては、他のドラキュラに思いを寄せるなんて、
許せないんだけどなぁ…」


「リ…リヒ様…?」


リヒ様は10代後半のような姿になり、
幼さの残る色っぽさでマキアを見下ろす。


「これは…お仕置きかな…?」


/ 68ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp