ドラキュラさまの好きなモノ〜主人とメイドの恋煩い〜
第4章 色男なパパと艶女なママ
少し間を置いて、ローズレット様はクスッと笑った。
「いつまでもカワイイ坊やでいて欲しかったけど、
アナタもいつの間にかナイトになったのね♥」
ローズレット様はマキアを見て、嬉しそうに微笑んだ。
「えっ?」
マキアは意味が分からず、目を大きくした。
リヒ様は何やらばつが悪そうだ。
「大丈夫よアナタ。ナイトになった男は強いわ♥」
ローズレット様はすくっと立ち上がった。
アレイン様は小さく笑うと、立ち上がり、
ローズレット様の腰に腕をまわした。
「…君のナイトになった俺は、強くなったかな?」
二人は見つめ合い、唇が近づく。
「フフッ…アナタはナイトじゃなくてバンパイアでしょう…?」
ローズレット様は蠱惑的に囁く。
「そうだよ。だから君が食べたくて仕方がなくなるんだ…」
二人は貪るように口づけを交わし、
体をくねらせて抱き合った。
「あんっ♥そんなにお腹がすいてるの?」
「君の前ではいつもでも空腹だよ。」
「もぅ、バカっ♥」
アレイン様の手がローズレット様の太ももをなで回し、
口づけがどんどんエスカレートして行く。
「はぁ…♥帰るまで待てないの…?」
「もう1時間もお預けをしてるんだから、
もう待てないよ…」
「あんっ…もぅダメな人ね…♥」
アレイン様の手が、ドレスを器用に脱がせ始め……
「用が済んだならサッサと帰れーーーーーーー!!!!」
リヒ様の怒号と共に
ワイングラスと、窓ガラスと、シャンデリアが割れ、
マキアは頭を抱えて悲鳴を上げた。