第13章 5月3日 合宿2日目
いきなり自己紹介をされて、驚いていたがトサカさんも返してくれる
クロ「僕は、音駒高校3年、黒尾鉄朗です。」
その黒尾さんは、そう言って"ニコッ"と笑った
「あの...本当に失礼かも知れないんですけど...その、無理しなくても大丈夫ですよ?」
クロ「.....何がですか?」
「なんか、本当のキャラじゃない感じがして.....」
わたしは、思わず言ってしまった
クロ「.......じゃあ、やめるわ。イヤー、そんなに直球で言われたの初めてだわ。」
「そーですか.....すみません...」
ケロッとキャラが変わったので少し驚いたが、こっちの方が素が出てて、なんだか話しやすい
クロ「俺も止めたんだから、お前もやめれば?そのキャラ」
「.....よく分かりましたね」
わたしも、今までの会話の中で多少キャラを偽ってる部分があったけど、そんなに早く見破られるなんて..
クロ「しかも、お前"空中の支配者"だろ?月バリで見たことあるし...」
「そうだけど、そうじゃない」
クロ「どっちだよ(笑)」
2人共"素"を出し合えたので、さっきより会話が弾む
2人で探しながら、黒尾さんがおもむろに呟いた
クロ「それにしても、いねーな」
「誰探してんの?」
クロ「敬語使え、一応先輩(笑) うちのセッター探しんるの」
「セッター、へえ....」
セッターか、飛雄と同じポジションだ
少し気になる
「弟がセッターなんだよね~」
クロ「へえ~弟いんの?」
「うん」
2人で駄弁っていると、道の先にプリン頭の男の子と日向が喋ってるのが見えた
「あっ、日向!」
クロ「研磨!」
私達は研磨というプリン頭の子と日向の元へ駆け寄った
日向「まお先輩ッ!?」
研磨「あっ、クロだ」
そして、研磨という子はクロの元へ小走りで行き、こう言った
・・・
研磨「じゃあ___またね翔陽」
日向「..."またね"...?」
研磨という子の台詞を聞いて私は目を見開いた
あの子はもう気づいてる。日向が烏野高校だってことを___