第2章 in THE AFTERNOON
結局、学校には遅刻してしまいました。
駅では30分ほど、休ませていただき、駅員さんにお礼を言ってから学校へ向かいました。
登校日一日目の授業というのは、大体、一年間のカリキュラムの説明のようなもので、後ろの席の女子生徒に聞いて、なんとなく把握できました。
昼休み、同じクラスには親しい人はいません。
登校日一日目だから、仕方のないこととは思いますが。
もともと人と話すのが苦手で、
しかも、そこまで勉強しなくても好成績をとってしまう私は、友人達が離れていってしまいます。
誰も作ってくれなかったから、仕方なく自分で用意したお弁当を食べながら、窓越しに中庭を眺めるという、中学の時から変わらない昼食の時間の過ごし方。
中庭に堂々と立っている桜の木は堂々としていて、
綺麗というより、美しいという印象を受けます。
その木の隣のベンチで文庫本を読んでいる彼は、
間違いなく私を助けてくれた人でした。