第3章 STUDYING
「伏見サンってさ、普段どんな感じなの?」
ひどく大雑把な質問をされて戸惑う私を見て、
彼は一瞬キョトンとしたような顔をしてから、
優しく微笑みました。
「俺はね、男子バレー部に入っててね…」
彼は意外なことに…初めてまともに見たのが読書姿だったからですが…運動部員でした。
細身なのに薄っすらと筋肉のついた身体や、男性にしては白い肌なのも、男子バレーボール部員だからでしょう。
「一応レギュラーで、友達も多い方かな。勉強もまあそこそこ出来る方だと思う。…ここまで聞くとさ、俺ホント恵まれた人間だよね。」
頼まれた仕事をしながら、語る彼は何処か淋しそうに見えました。
「で、伏見サンはどうなの?」
「中学では合唱部に入ってました。引退してから放課後は大体図書室にいることが多くて…勉強もそこそこ出来る方だと思います。友人は、少ない方です」
「ふーん、『そこそこ』って、どのくらい?」