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(R18) ドリップ・ポルノ (HQ)

第1章  I (can not) see you.(及川徹)



「もう出よっか」





 臆病な自分から目を背けたくてそう言った。キスで惚けてとろんとしている彼女をお姫様抱っこして、バスルームを後にする。


「挿れたくなっちゃった」
 とか、なんとかって。


 おどけて言葉を足したら、困ったような微笑で返された。



「──ばか」

 照れたように染まる頰が、愛しくて愛しくてたまらないのに。愛しいだなんて、言えなくて。


 ドサッと音がして羽毛が沈んだ。

 軋む、ベッドのスプリング。





 なだらかな白山のなかに映ゆる桃色を食むと、華奢な腰が小さく跳ねた。

 舌先を輪に沿わせて舐り、留守になっている手で反対の乳房を弄ぶ。




「あっ、ん、……徹」



 艶やかな声に名前を呼ばれた。


 俺のことを呼びながら髪を撫でてくれる手が好きだ。慈しむような、その仕草が好き。

 もっとしてほしくて鼻先を擦り寄らせると、呼応するようにして髪を梳いてくれる。



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