第5章 愛玩(及川徹の場合)
「シてみせなよ。そのはしたないお口がイクとこ、俺に見せてごらん」
心の奥底に溜めた本音を呑みこんで、私はローターの電源を入れる。ヴィィ──……と、モーターが低く唸り振動をはじめた。
震える手で繭状のそれを摘まみ、そっと花芽に当てると、下半身に広がるのは甘美な痺れ。
お腹の奥のほうから息が漏れて。
吐息が終わるのと同時に、ふるりと身体が震える。
人間には作りだすことのできない微細な振動がきもちいい。すぐ、イっちゃいそう。
「……っは、あ、……んっ」
継続して与えられる快感は正常な思考を鈍らせ、麻痺させ、そして悦楽に嵌まらせる。そうなればもう抜け出せない。
私は、快楽の虜だ。
恥ずかしげもなく嬌声を漏らす。
「あっ、も、だめっ、……イ、ちゃう」
彼が見てる。
私の、恥ずかしいところ。
「っん、──……!」
全身がぎゅううと強張って、じわり、瞳孔が開いて私はオーガズムを感じた。
大きく数回、ナカが収縮してひくついたのが分かる。