• テキストサイズ

(R18) ドリップ・ポルノ (HQ)

第5章  愛玩(及川徹の場合)



「っ、でも、及川さんには関係ないじゃないですか……!」

「へえ。それ、どういう意味?」

「だって私、……っ彼女じゃない」


 そうなのだ。
 私は、彼の恋人でも何でもない。

 もちろん妻でもないし、友人や知人ですらない。それ以下だ。人間として扱われてない。

 数ヶ月前、軽い気持ちで家出した。
 プチ家出、だなんて言って。

 何をするでもなく繁華街をフラついていた。チャラついてそうな男にナンパされて、ホテル代出してくれるって言うから付いていった。そしたら、ひどく甚振られて。

 SMプレイを強いられた。
 傷ついて、怪我までして、でも自業自得だし生きてただけマシかなって、ホテル街でうずくまってて。

 そんなとき、彼に出会った。

 まずその綺麗な顔に心底驚いて、次にどこかで見たことある顔だなって、清涼飲料水のCMに出てる人だってことに気付いて更に驚いて。

 最後に、彼の放った突拍子もないひと言に愕然とした。



『お前、うちの子にならない?』



 そうして彼に拾われたのだ。
 だから私は、彼の、ペット。

 所謂、愛玩動物である。

/ 84ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp