第4章 愛玩(木兎光太郎の場合)
「なあ、なんでそんな腰振ってんの?」
「っ、そ、れは、……その、」
「いいところ、舐めてほしい?」
悪戯な声音で煽られて昂ぶる熱。疼く秘芯がぐずぐずと躰を火照らせ、私から理性を奪い去っていく。
羞恥だとか、自尊心だとか。
そんなものどうでもいいと思えてしまうくらい、私も私とて彼を求めているらしい。
「……舐めて、ほし、い」
請うた声は図らずも震えていた。
「んん、もう一回」
愛撫の舌を休ませている彼が口角を上げ、指の柔らかいところで淫輪の輪郭をくるりとなぞる。
「どこをどうしてほしいの?」
「意地悪、しないで……っ」
「意地悪じゃねえって。分かんねえから聞いてんの、椿は、俺にどうしてほしい?」
器用に蕾から逸らされる指。
肌色と桃色の境界線を幾度となく撫ぜられて、私はついに降参せざるを得なくなる。
「っ、お願い、私の乳首、きもちよく、して……?」
言うが早いか、間髪入れずに蕾を舐られた。すでに勃っているそこを甘噛みして「……ん、上手に言えました」光太郎が甘ったるい声を出す。