• テキストサイズ

(R18) ドリップ・ポルノ (HQ)

第4章  愛玩(木兎光太郎の場合)



 ひと口食べるごとに美味しいと笑みをこぼして、ついでにジュースをこぼした彼を叱ってから、お皿を片付けて食後のデザートを出す。

 会社の同僚から貰った、なんとも可愛らしいスノーボールクッキー。

 純白の粉砂糖に包まれたそれを、ひと粒。口に放りこんでから彼は「甘ーいうまーい」なんて、適当かつ単純な感想を述べた。


「あっ、今見た!? 俺決めたの!」

「うん、見た。テレビの中の光太郎はいつ見ても格好良いね」


 少し意地悪のつもりでそう言ったのに、彼は言葉そのままの意味で受けとったらしく得意げな表情。


「だろー? へへ、もっと褒めて!」


 唇に粉砂糖つけたままで何言ってるんだか。苦笑しつつも、込みあげるのはやっぱり愛おしさだ。

 褒めてとねだる彼に手を伸ばして、意外にも柔らかなその銀髪を、そっと梳くようにして撫でる。


「すごく格好良いよ」

「どんくらい?」

「光太郎が一番、格好良い」


 賛辞と共に頭を撫でられてうっとりと、心地好さそうに細くなる彼の瞳。

/ 84ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp