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2人の距離

第1章 2人の距離




「…つっ。…はぁ」
次の日しゃがんで下にあるものを取ろうとしたら腰に痛みが走った。

「あら、由梨。大丈夫?」
心配する楓さんににっこり笑顔を向けた。

「全然大丈夫です。寝違えて腰ちょっと痛めただけです」

「え〜。寝違えただけかしら〜?」
核心ぽいところをついてきたので楓さんにまたにっこり笑顔でスルーしといた。

「アヒャヒャ。楓さんへんたーい。」
楓さんにヘアメイクされてる相葉さんが笑っていた。
隣でヘアメイク待ちしている二宮さんもフフッと笑った

「あ〜ら。色々きくぅ〜?」
いや、いいっす!と苦笑いで返す相葉さん。

「神崎ちゃん。大変でしょ。楓ちゃんのノリ」
ゲームをしながらそう聞く二宮さんはなんだか楽しそうだ

「いえいえ。滅相もございません」
真顔でそう返す私に楓さんがコームで軽く私の頭をはたいた

「由梨はねー。このノリが好きなのよ!ねぇー?」
謎の同意にねぇー!と返すと

「ほんと。調教されてる。フフッ」
昨日の出来事を思い出したのか笑っていた。





その日の夜。



「「「かんぱーいっ!」」」

総勢20人の飲み会が始まった。

「由梨ちゃん飲める方?」
そう聞いてきたのはスタイリストの人
何度か仕事で一緒になるうちに仲良くなった

「あー。ある程度は」
笑って返すとんじゃー今日は無礼講なー。とカチンっとグラスを合わせてクイっと一口飲んだ。
それに合わせて私も飲むと

「今日は楓さんいないし独り占めされなくて済むなー」
ケラケラ笑いながらそう言うと近くにいた他のスタッフ達も笑って同意した

「確かになー?楓さんガード鉄壁だから」
他のスタッフに言われ苦笑いで返すと

「あんまり由梨さんいじったら私達みてますからねー!楓さんに言っちゃおー」
お姉さんスタッフ達がガードしてくれた。

「楓ちゃんいなくても影響力半端ねーな」
何時もの笑い方で美味しそうにビールを飲んでいた二宮さんが言うと皆んな納得して話題が変わっていった。




しばらくして携帯をチラッと見るとヒロトから連絡が来ていた。


ドキドキが止まらない。

これは嬉しいドキドキじゃなくて恐怖に近い


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