第3章 2人の距離3
ずっと?
和さんの言っている意味が分からなかった。
「そうそう。もうね。言っちゃおうかな。」
そんな事を言って急に起き上がりササっとパンツを履きリビングに行ってしまった
そして何か小さな紙袋の中からリングケースを取り出しカパッと開けてみせる
「もうね。由梨に拒否権ないくらい外堀通り埋めてあんのよ」
そう言って指輪を取り出し私の左手の薬指に付ける
「え…えぇっ!?」
あまりの驚きに目を見開いて自分の指を見ると和さんはまた吹き出した
「やばい。…ほんと面白い。クフフッ。」
手を口に当て爆笑している和さん。
色々聞きたい事があるが何から聞けば良いのか分からない。
それくらいパニックだった。
「え、ちょっと和さん!笑ってないでもうちょっと情報下さい!」
もうお互い下着姿とか忘れてしまうくらい早く答えが知りたかったが、とりあえず服着ようよ。と言われたので思い出し慌てて着替えた。
そしてリビングに場所を移しネタバレ?というか和さんの計画の話をされた。
「いやー。上手くいっちゃったねー。もうね、由梨と再会した時からこれ決めてたから」
そう言って私に付けた指輪を指す。
「とりあえずさ、もうね。離す気ないから。」
そう言ってニコッと笑ってみせる和さん
「あの、外堀通りって?」
一番聞きたかった事を聞くと、そうそれね。と上機嫌の和さん
「全員にもう許可とってるから。あと、結婚しても良いですか。じゃなくて結婚しますよ。てなってるから」
へ?と私が言うとまた笑ってた
「ぜ、全員て?」
私の言葉に和さんは、自分の事務所と空さんの事務所と楓さんをあげた。
「だからさ、全部丸く収まるようになってんのよ。仕事も辞めなくて良いようになってるし。後は由梨がこれに乗っかってくれれば良いんだけど」
ニコニコして言う和さん
「ちょ、ちょっと待ってください!…それもう、何が何でもOKしなきゃいけない状況じゃないですか。」
私がそう言うと、だから外堀通り埋めてあるって言ったじゃん。と言われた
「まあ、でもあれだ。由梨に本心聞きたいけど、どうなのよ」
そんな事を言いつつニヤニヤする和さん
「そんなのもう選択肢無いんだから、ていうか和さんなんて言うかわかってますよね?」
私がそこまで言うと、うん。と言って爆笑した。