第3章 2人の距離3
ちょっとして泣き止み涙を拭いていると和さんから連絡が来たので、ちょっとごめん。と言って電話に出る
「終わったけど、俺車だし迎えに行こうか?」
きっと心配してるって顔してるんだろうなって思いフッと笑った
「大丈夫です。タクシーで帰ります。」
私がそう言うとちょっと笑っていた
「あなた、笑うか泣くかどっちかにしなさいよ」
何で?!と言うと、声で分かるわっ。と突っ込まれた
「とりあえず、なんだっけ?輝さん?いんでしょ?代わりなさいよ」
何故輝さん?と思いながらも輝さんに代わった。
輝さんも、え?俺⁈とびっくりしつつも代わってくれた
そして電話にでてすぐに、ええっ!!マジで!!と大きな声を出して私はビクッと身体が跳ねた。
その後直ぐに大人しくなり、すみません。と謝りいくつか返事をして私に代わった。
「うるさいね。輝。…今度飲みに行く約束しちゃった」
今の一瞬で呼び捨てな事と何故仲良くなっているのかよくわからなかったが、そうですか。と言うと、気をつけて帰んなさいよ。と言われ電話を切った。
そして立ち上がり帰るねと言ってヒロトにバイバイと言うと、あぁ。と言われたのでその場を後にした
居酒屋を出ると輝さんが追いかけて来た
「由梨ちゃんの彼氏。とんでもない大物だな」
和さんが名乗ったからあんな大きな声を出したのかと納得した
「彼氏。なんでしょうか?」
いや、俺知らねーから。と突っ込まれる
「でも、大事な人なんだろ?」
輝さんに言われたので笑顔ではい。と答えた
とりあえずタクシー拾うまで一緒に行くわと言われたので、断った
「いや。今はヒロトに付いててあげて下さい。」
私がそう言うと笑い出す輝さん
「二宮さんも同じこと言ってたよ。絶対そう言うけど多分寂しがるからタクシーまでは居てやってくれって」
そんな事を和さん。と恥ずかしがると、良くわかってんな。と言われたので仕方なく認めて、はい。と答えた。
そしてタクシー乗り場に着き、輝さんにお礼を言った
「いや。気にすんな。二宮さんにもよろしく。空いてる日由梨ちゃんにメールしとくからさ。」
そう言ってじゃあ。とさっきの道を戻ろうとしていたので輝さんに声をかけた。
「あの!…ヒロトの事。もう私には何もできる事ないから。よろしくお願いします。」
深々頭を下げると、任せとけ!と力強く言われた
