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2人の距離

第3章 2人の距離3



暫くすると流石に落ち着いたのかフゥと息を吐いた。
「由梨。苦しくなったら直ぐに辞めちゃいなさいよ。そんなこと。特にニノちゃんみたいな変人付き合うだけでも大変そうだもの。」
ふんっとした様な言い方で言う楓さん。
それに少し苦笑いで返す。

「楓さん。ニノさん嫌いにならないで下さいね。」
私がそう言うとフッと笑った。

「大丈夫よ。ただ。何かあったらタダじゃすまさないわ」
ニコッとして言うので思わず生唾を飲み込んだ。


楓さんは、絶対に怒らせてはいけない人だ。



楓さんは私が元気な事を確認してその後直ぐに帰っていった。
私は仕事場に向かいながらニノさんにメールで、すみません。色々話しちゃいました。とだけ送ると直ぐに電話で折り返してきてくれた。

「色々とね…想像通りなんだけど」
開口一番に謝る私に笑いを堪えながら言うニノさん

「まあ、大丈夫よ。俺からも言っとくから。」
なんとかなるでしょとフフッと笑うニノさん。

その和やかな言い方に私までなんとかなるかと言う気持ちにさせられた。




その日は夜中遅くまで仕事があり帰れなかったが、ニノさんからメールが来ていて、何とかなったわ。と一言のみでちょっと笑ってしまった。

良かったです。ほんとすみませんでした。と送ると数分で返事が返って来た。

ただ、困った事に俺が男として機能しないことになってて弁解するの大変だったけど。何の話してんのよばか。と来たので思わずへっ!?と素っ頓狂な声が出てしまった。

「由梨、お前大丈夫か?」
私の声にびっくりした後ちょっと笑いながら言う空さんに大丈夫です。すみません。と謝ると、夜中だもんな。エロい声出したくなる気持ちも分からなくもないけど抑えて行こうな。といつもの謎発言をされたので、ですね。と真顔で返しといた。


撮影は朝方まで続き家に帰る頃にはお昼過ぎになっていた。
今日は明日の朝まで仕事がないためゆっくり家で休める。

家に帰りシャワーを浴びてベッドにダイブしようとしたら先客がいた。
起こさない様にそっと隣に忍び込むがゆっくり目を開けてお帰りと眠そうに言われたので、ただいま帰りました。と伝えた。

ニノさんはん〜っ!っと言いながら思い切り背伸びをし、私に抱きついてきたのでそっと控えめに抱きしめ返すとフフッと笑われた
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