第1章 2人の距離
「ふひまへん。はんはひまふ。(すみません。頑張ります)」
一生懸命声を出して言うと楓さんは満足したのか
「よろしい!由梨は調教しがいがあるわ〜」
と頭をぽんぽんしてきた。
「フハッ。調教って。もう楓さんが言うとヤバイって」
新聞を読んでいた櫻井が噴き出しながら言う。
「楓ちゃんの調教は年齢制限掛かっちゃうから」
笑いながら言う二宮さん。
「あれ?楓さんって女性もいけんだっけ?」
相葉さんが不思議そうに言う
「え〜。女無理よー。もうわかるでしょっ!」
そう言って何故か大野さんを小突く楓さん。
そんな楓さんを見て今朝の車内での謎発言を思い出した。
「そういえば。楓さん。ペット欲しいんですか?」
その言葉を聞いて楓さんは何のことを言っているのか思い出したらしく。
「欲しいけど。あんまり構ってあげられないから。家事できるガチムチの男が良いわ。」
「ンハハッ。なんだそれ」
楓さんの返しに笑いながら答える松本さん。
「もうそれ男じゃん!」
櫻井さんがそう言うと
「敢えてのガチムチね…」
ゲームを見ながら補足を入れる二宮さん
「由梨をペットにとも考えたけど。やっぱりそれじゃあ刺激が足りないわー」
「刺激。足りなくてすみません。」
私が謝ると何故か嵐さん全員で笑われた。
「神崎ちゃんも結構面白い系だ。」
相葉さんにそう言われたので「ありがとうございます」というと
「良い子アシスタントついて良かったね。」
楓さんに二宮さんがそう言うと楓さんは暫くフリーズして、そしてうるうるしだして。
「そうなのっ!!でもね!聞いてニノちゃん!!今回の仕事でアシスタント卒業しちゃうのー!」
もうバカーッ!と言いながら抱きついてきたのでよしよしとあやしていたらフフッと私達をチラ見していた二宮さん。
そして休憩時間内に楓さんを泣き止ませて仕事に戻った。
嵐さんの仕事はスタッフとも和気あいあいでとてもスムーズだった。
帰り際、楓さんが盛り上げ会を誘ってきた
「明日の撮影後に二週間頑張りましょうってことで来れる人だけで飲み会するみたいなんだけどどう?私ね、先約があって行けないんだけどせっかくなんだし由梨行ってきたら?」