第1章 2人の距離
「いつもさー。新しい人かと思って騙されんだよなー。」
そう言いながらハハッと笑ってソファに腰掛けるのは櫻井翔さん。
「すげぇそれわかる!俺たまに自分の番来るまで気づかない時あるし」
そう言って櫻井さんの隣に座って同意したのは相葉雅紀さん。
それを聞いてあ、俺もたまにある…。と大野智さん。
「ギャップを狙ってんのよ。」
何故か誇らしげに楓さんは言ってるけどなんのギャップだ。
「そうなの?俺入ってすぐ楓ちゃんだってわかったけど」
今入って来たばかりなのに既に靴を脱いでソファで寛ぎながらそう言うのは二宮和也さん。
「そうなのよね〜。ニノちゃんつまんないのよ〜。そう言う点に関して」
心底つまらない顔をして言う楓さんをみて思わずクスッと笑ってしまった。
それをみて楓さんが思い出したように
「あっ!そうそう!この子。神崎由梨。アシスタントだから。可愛がってあげてね。」
紹介してもらったので向き直って深々頭を下げた。
よろしくお願いします。と言うと口々によろしくね〜。と言われた。
その後は慌ただしく5人全員のメイクを終え撮影現場についた。
基本的に撮影現場についたら私語厳禁。演者さんには礼儀正しく。
メイク室に戻れば楓ワールド全開
それが楓さんのルール。
そのメリハリがしっかりしていてとても尊敬する。
一旦休憩でメイク室に戻ると楓さんが椅子に座って隣に座りなさいと合図して来たので座って談笑していたら嵐さんも戻って来た。
お疲れ〜。と口々に言うとソファに座ってお弁当を食べたり新聞を読んだりゲームをしたり。思い思いの事をする5人
それでも一緒にいるって仲が良いんだなー。と感心していたら。
「神崎ちゃん楓ちゃんと長いの?」
ゲームに集中しながら二宮さんが訪ねて来た
私が答えようとしたら楓さんが何故か答えた
「今までのアシスタントでダントツに長いのよ〜。良い子でしょ?私に似て。」
「楓ちゃんに似ちゃったらマズいでしょー」
フフッと笑いながら言う二宮さんに吊られて思わず私も笑ってしまうと
「こらー。由梨は私みたいになってもらわなきゃ。」
両手で頬を挟まれた。