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2人の距離

第2章 2人の距離2



「と言っても俺面識あるの松本くんくらいなんだけど」
首元に手を当てながらそう言う空さんにすみません。と謝った。

「いや、別に良いよ。…楓さんもいるんでしょ?」
私が頷くと、今度飯奢れよ〜。あ、エロ本でも良いよ。と言ってきたのでスルーしといた。


嵐さんの楽屋について最初に目に飛び込んできたのは楓さんのハグ攻撃だった。
それに驚いて少し飛び上がる空さん

「あら、いたの雪乃くん。」
ハハっ。居ました。と楓さんに乾いた笑いで返す空さん


「…え?誰?…ああ!由梨ちゃん久しぶり!」
楓さんが離れてやっと誰だか分かったのか手をふりふりしながら笑顔で言う相葉さん。

「お久しぶりです。みなさん」
ぺこっと挨拶すると松本さんが近寄ってきて空さんと握手を交わした

「雪乃くんお久しぶりです。…由梨ちゃんも。」
そう言う松本さんに今日はよろしくお願いしますと笑顔で挨拶する空さん

「久しぶりだな〜。もう仕事復帰したんだ」
櫻井さんがそう言うので少しドキっとしたが隣に空さんもいるし楓さんも居るからあまり動揺はしなかった。

「あ、あのね。櫻井くん実はね…「楓さん!大丈夫ですよ」」
楓さんが代わりに説明しようとしたのでそれを遮った。

どうしても自分で言いたかった。
空さんを見るとフッと優しく笑って居てくれた。



「駄目だったんですよ。…赤ちゃん。」
少し静かになった後櫻井さんが謝ってきた

「えっ…あの、ごめん。なんていうか。その。」
どうしようと複雑な顔をして居る嵐さん達。

でも私は笑顔で答えた
「でももう大丈夫です。…こうやって空さんの専属で復帰できたし。」

「皆さんそんな顔しないで下さい。…ごめんなさい。変な空気にさせて。」
でもお世話になった方にはちゃんと伝えたかった。そう続けると由梨〜。と抱きついて泣き出した楓さん。


それをよしよしと頭を撫でてあやす私を見て嵐さん達は安心したのか笑顔に戻った。





「楓さんって。由梨の前だとより面白いな。」
嵐さんの楽屋を出て空さんの楽屋に戻ると空さんはそう言って笑って居た。

そんな空さんに私は深く頭を下げる
「本当にありがとうございました。…空さん居なかったらきっと言えなかったです」

びっくりしたのかいいから頭を上げろと言われたので素直に向き直った。

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