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2人の距離

第1章 2人の距離




ヒロトと私はというと最近すれ違いが多い。
帰って来ないこともしばしば。


久々に一緒に居たら
そんな時ヒロトからこんな話をされた。

「家族でさ。旅行するんだ。由梨最近忙しそうだし。今年は俺だけ行くよ」
毎年ヒロトの家族旅行に誘われていたが今年から仕事が忙しそうな私を見てヒロトは提案してきた。

いつものヒロトは強引にでも連れて行くのにとも思いながらわかったと受け入れた。






それから一週間ほど経った日ヒロトは家族旅行に旅立って行った。
家族旅行は3泊4日。それまでヒロトはいない。


ヒロトが居なくて少し寂しくなった部屋で私は少し居心地が悪かった。

それでもヒロトの言う通りガッチリと仕事が入って居たのでさほど気にする余裕もなかったが。


3日目の晩。
今日は1人で外食でもしようかなーと考えていたらニノさんからタイミング良く食事の誘いがあった。


行ってみるとニノさん1人で驚いた。
いつもニノさんに誘われる時は大体誰かと先に飲んでるか食べているかだったから。

「あれ?今日はあと誰が来るんですか?」
そういえば電話では来る人を聞かなかったなと思い聞いてみたら

「ん?誰も来ないけど」
平然と言われあ、そうですか。と普通に返してしまった。
実際は少し戸惑っていたけど。

「そうそう。由梨この後なんかあんの?」
メニューを見ながら聞いてきたので私も同じ様にメニューを見ながらないですよー。と軽く返事した。

「あっそう。…んじゃさー。また行きません?ドライブ」
何頼むか決まった?と続けて言われ返事をする暇もなく料理を頼んだ。

料理が来るまでまた関係のない話で、食べ始めた時にまた聞かれた。

「んでさ。どうする?今日はまずいの?」
お皿の中の物を突っつきながら聞いて来るニノさんは控えめにヒロトの事を聞いてきた。

私は首を軽く横に振り
「いえ。大丈夫です。実は3日前から家族旅行に出かけているので。」
私の返事に少し驚いたニノさん

「由梨はいかなかったんだ。最近売れっ子だもんな」
ニヤつきながら言うニノさんにふふっと笑い返して

「いや全然ですよ。でも忙しそうだから俺だけ行くって言われました」
私がそう言うとふーん。とちょっと興味がなくなったのか軽く流された。
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