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2人の距離

第1章 2人の距離




「ありがとうございました」
あの後何とか下着事件は片付き事なきを得た。
そして無事に家まで送り届けてくれ深々と頭を下げると

「いーえ。こちらこそ長い事付き合ってくれてありがとう」
少しお辞儀をしながらニノさんは笑っていた。

じゃあ。と言って車を降りようとしたらちょっと待ってと引き止められた。

「なんです、」
なんですか?と聞こうとしたら抱きしめられた。

「あー和むわー。」
そう言ってフフッと笑うニノさん
固まっている私が面白いらしい。

「由梨びっくりしすぎ。もう何度もハグした仲じゃない。」

なんだそれは。

「またドライブしようか…今日結構楽しかったわ。」
そう言って離してくれた。

ふぅと一息つきそうですね。と返事した。




家に帰るとやっぱりヒロトは居なくて早々に服を脱ぎ洗濯しシャワーを浴びた。

早く消さなきゃ。

ニノさんの匂いをこの部屋に持ち込む訳にはいかない。



シャワーを浴びながらふと思った。

これは俗にいう浮気なのだろうか。

ハグだけの関係


ヒロトは恐らく私じゃない女性とベットインまでしている。

セックスしたら浮気なの?


ヒロトに罪悪感もあるけれど、ニノさんを拒否する事が出来ない自分がいる。

ニノさんといると落ち込んだ自分の気持ちが軽くなって楽しくなったりまったりした気分になる。

それはきっとニノさんの人柄で私はそれに甘えた形になっているのだろう。




その日の夜中。ベッドで寝て居たらヒロトが帰ってきた気配がした。


「…あ、れ?ヒロト帰ってきたの?」
眠いながらも身体を起こしヒロトを見ると急に押し倒してきた。


そしてまた引き裂かれる様な痛みとともに快楽が押し寄せてくる。

ヒロトからは知らない女性の香水の匂いがして余計苦しくなった。
それでもヒロトは私を愛してる。とひたすら呟きながら私を犯す。


私はセックス中に気絶してしまい気づいたら朝になって居た。
隣には既にヒロトは居なくてもしかして夢だった?と思ったが腰と背中の痛さで昨日の事がまざまざと思い出された。




それからはニノさんと私の予定が合えばよく御飯を食べに行ったりしたが、以前みたいにドライブしたり、ハグしたりとは全くなかった。


ニノさんの俳優仲間とも仲良くなり仕事もその方達に呼ばれる様になったりした。

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