白い小悪魔は誰のもの?~Another story~
第6章 ★女王の秘密(緑間)★
"理由か...なんだろうな?変な話だけどさ、会った瞬間にビビっときたんだよね。一目惚れっていうの?その瞬間にあの子に真っ直ぐ俺を見てくれたらどんなに幸せなんだろうって考えてた"
そう答えた高尾に俺は確信を抱いた
奴は俺と同じだ
俺も最初同じ理由で零蘭に恋をした
ただ、ただ見てくれたら...一緒にいられれば。そう思っていたはずなのに、いつの間にか思いは加速し、捻れ、歪み、気がつけば彼女の虜になって抜け出せないところまで来ていた
同じ思いで好きになったんだ。きっとお前も俺のように堕ちることになるのだろう
だからこそ、今は俺が何枚も上だということを知らしめたいというのに
高尾『ん?スピーカー?オッケー』
などと思っていると、高尾が携帯を耳から離し、俺との間に持ってきていた
高尾『零蘭ちゃんが、真ちゃんも聞こえるようにしてくれって』
緑間『どういうことだ?』
高尾『わかんね~。スピーカーにしたぜ?』
『ありがと♪真太郎、元気?』
緑間『あ、あぁ...』
高尾『ほんで?あの時零蘭ちゃん一体何したわけ?』
『知りたいかしら?』
高尾『勿論♪』
『....』
沈黙に思わず息を飲んでしまう...まさか、ここで聞けるのか?あの時の真相を
もういいことと言いつつもやはり気になっていたのだな、俺は
そして俺達は、その答えを今か今かと身構えていた
だが返ってきた答えは
『....ひ、み、つ♪』
高尾『えぇ~!?』
『ふふっ、秘密がある女の方がそそるでしょ?それと、真太郎...あの日の事は話さないでと言ったでしょう?悪い子ね。今度お仕置きしてあげるから、覚悟してね?』
色気を含んだ声にゾクッとした。相変わらずお前というやつは...
『じゃあ、またね♪』
そう言って切られた電話を見つめていると不意に高尾が口を開いた
高尾『はぁ...聞けずじまいかぁ。にしても、零蘭ちゃん色気ありすぎ///』
緑間『昔からあんなものだ。まったく...』