白い小悪魔は誰のもの?~Another story~
第6章 ★女王の秘密(緑間)★
だから不本意ながらあの事を話した。勿論、あの日の最後にした行為は言ってない。あれは、俺と零蘭だけの思い出だ
高尾『そういや結局その男共はどうなったわけ?』
緑間『あいつらか。確か...』
聞いた話では、俺達が部屋から去った後、暫くして確認に来た教師に見つかり、その上資料室で遊んでいてそのまま寝ていたと思われ、こっぴどく叱られたらしい
だが不可解な事に、全員寝るまでの記憶がすっかり抜けていたのだ。何故自分達が資料室に集まったのかも、その後何故寝ていたのかも覚えていなかった
そして何故かその日から奴等は零蘭を恐れ近づかなくなった
恐らく覚えていなくとも体が反応してしまうのだろう。確証はないが、零蘭に何かをされた事を
高尾『成る程~。確かに怖いわそれ...零蘭ちゃん何したんだろーな』
緑間『今となってはもういいことなのだよ。零蘭が何をしようとも』
高尾『でも気になるっしょ?聞いてみよーぜ!』
すると鞄から携帯を取りだしたかと思うと、手早く操作をし始めた
緑間『まさか...』
高尾『もち、零蘭ちゃん♪』
緑間『ちょっと待て!何故お前が奴の連絡先を知っているのだよ!!』
高尾『真ちゃんがいないところで交換しました~♪』
緑間『なっ...!』
おのれ高尾っ!俺でさえも連絡先を手に入れるのに苦労したというのに、お前は出会ってそう経たない内に易々と手に入れるなど...!
高尾『もしもし零蘭ちゃん?やっほ~♪元気してる?』
緑間『高尾っ!いくら俺達が部活終わりとはいえ、相手が終わっているとは限らないのだよ!』
高尾『大丈夫だって、向こうも終わってるっぽいし。ん?あ~今横に真ちゃんもいんの。そうそう、不機嫌そうにこっち見てるしwwあ、ねぇいきなりなんだけど聞きたいことあんだよね』
緑間『っ...』
止める気にはなれない。電話越しに僅かに聞こえる彼女の声が楽しげだったからだ
恐らく高尾も俺達と同じく零蘭のものになるだろう...連絡先を教えるほどだ
悔しい...自分が必死になってようやく認められたというのに、コイツはいとも簡単に彼女の懐に入っていった
前に何故零蘭を好きになった、と聞いたとき