白い小悪魔は誰のもの?~Another story~
第8章 ★誠凛猫騒ぎ(誠凛)★
その後も休憩の度に、立花を手伝うかのように動き回り、時に選手の足や指の不調を見抜いては、鳴いて知らせる零蘭に、周りもいつも通りの人間の彼女がいる時の雰囲気を取り戻していた
が
黒子『零蘭さん、写真撮って良いですか?記念に残しておきたくて』
『ニャン♪』
嬉しそうに鳴く零蘭にまた頬が緩みながら、携帯で何アングルも撮りだした
伊月『零蘭、おいで。抱っこさせてくれ』
『ニャン♪』
伊月抱っこされ、その上顔を埋められモフモフされるも、抵抗せずに受け入れる
木吉『白崎、よしよし』
『ウニャ....♪』
膝に座らされ大きな手でモフモフ
日向『白崎....その、肉球、触ってもいいか?』
『ニャ!』
素直に手を差し出し、思う存分肉球を触られても大人しくしている
リコ『っていつまで触っとんのじゃゴラァ!!!』
何をされても大人しい零蘭に漬け込み、これでもかと言うほどに愛で続ける黒子達に、ついにリコの雷が落ちた
リコ『もう練習終わりなんだからとっとと帰れバカども!!』
黒子『僕は彼女を送っていく役があるので』
火神『右に同じく』
伊月『右に以下略』
日向『お、俺は触り納めつーか、なんつーか...』
リコ『はぁ...ていうかもう少しで猫化解ける時間帯じゃない?』
立花『そう言えば、もう夕方』
すると、突如零蘭の体が光に包まれ、徐々にその姿が大きくなり始めた
火神『これってまさか、』
日向『今、』
リコ『解ける!?ダメダメ!こんな男どもの前で解けたりなんかしたら!』
ポンッ!!
弾けるような音と共に光が収束すると、そこには元の人間体の零蘭が座り込んでいた
制服姿で
黒子『(ちっ...惜しい!!←)』
伊月『(なんで!制服付き!?)』
火神『(期待した....)』
立花『お姉様っ!良かったです!』
木吉『やっぱ白崎はこっちがいいな』
『みなさん、お騒がせしました。テツヤ、今日の事は反省してよね』
黒子『はい...すみませんでした』
これにて誠凛猫騒ぎはおしまい
その夜、黒子が家に帰ると、部屋からはあの本が忽然と姿を消していた