白い小悪魔は誰のもの?~Another story~
第5章 ★影の恋はオレンジ味(黒子)★
『...っ...あっ...修、さん...///』
虹村『もしその場で襲われでもしたらどうすんだよ...っ...俺は、お前の事を』
『んやっ...///修さん、耳っ...やだ///』
ドアの奥で行われてることにドキドキしながらも、同時に悲しみが込み上げてくる
彼女はすでに主将のものだった...僕が告白しても最初から意味なんてなかったのだと
忘れ物は明日でも問題ないでしょう...今は早く、この場から立ち去りたい
ドアに背を向けて歩き出そうとしたその時、不意に背後のドアが音をたてて開く。そこには主将が立っていて、奥には僅かに頬を染めて壁に背を預ける零蘭さんの姿
虹村『うおっ!!黒子っ!?ホントにいたのかよ』
黒子『え?』
『やっぱり聞いていたんだ黒子くん。ダメだよ盗み聞きなんてしちゃ』
黒子『ど、どういうことですか?』
虹村『いや....その...』
『修さん、聞かれてたなら良いじゃないですか。実はね』
"今だって、こんな簡単に俺に襲われてるじゃねぇか"
"ん...///でもね、あの場には彼も、いたから...大丈夫、だったと思うの"
"あ?誰の事だ?"
"そこのドアを開けてください。きっと黒子くんがいるから"
虹村『てなわけで開けたら本当にいるからビビったわ』
黒子『あの...』
虹村『なんだよ』
黒子『主将と零蘭さんは、その...お付き合いをされてるんですか?』
虹村『あ~...なんつったらいいんだ?こういう時って』
『ふふっ...言葉では表せない秘密の関係、ってとこかしら?』
口元を押さえクスクス笑う彼女は僕の知っているいつもの白崎零蘭さんとは全くの別人だった。慈愛に満ちた無垢な姿から、触れると危険な毒のような妖しい魅力に満ちた姿へと変貌していた
『彼と二人きりにしてもらっても?』
虹村『....わーったよ、なにもなかったらそれでいい。だが次から用心しろよ、お前は危なっかしいんだよ』
『はーい』
去り際に主将が僕の耳元で
虹村『お前、零蘭に惚れてるだろ?だがあいつには気を付けろ、どう判断するかはお前次第だ』
と言い残して去っていった