白い小悪魔は誰のもの?~Another story~
第3章 ★君がために(赤司)★
その懇親パーティーには、赤司家のような大企業の経営者の他にも、政治家、有名女優・俳優、プロのスポーツマン、様々な世界で上に立っている者達が集まり、互いの理解と知見を広めるというもの
赤司の跡取りとして恥じないようにと、マナーを厳しく躾られ、自分より何倍も年上の大人達との会話。苦ではなかったが、余り気乗りはしない。そのせいかいつも灰色がかった景色で埋まっていた
だがそんな景色は一瞬にして塗り替えられてしまったんだ。白崎零蘭との出会いによって
父『いいか征十郎。赤司家の跡取りたるものとして恥じないように毅然としていろ。甘えなど許されない場だ』
赤司『.....はい』
父に言われるままに、"名門赤司家の子"として振る舞い、父が挨拶回りをしていくのを着いて行った
?『おや?赤司さんじゃないですか』
父『....君か。珍しいな、社交場に姿を出すなど』
?『いや~最近は事業が忙しくて、顔出す暇なかったんですよ~』
父『立ち上げてまだ数年の会社の若造社長が...そういうときこそこのような場でコネクションを作って今後に生かすべきだがな。両立もできんのか』
?『うっわ手厳しいな~。でもこれが俺のやり方なんで、口出し無用ですよ?』
あの父の圧すら感じる言動にもケラケラと笑いながら気にもとめていない...凄いな
父『生意気な...まぁ、最近随分拡大しているようだな。上手くいっていてなによりだ白崎煉くん』
白崎煉....そう呼ばれたまだ幼さを残す端正な顔の青年は、特徴的な夕焼け色の瞳を悪戯げに細める
煉『僕の手腕ですかね~♪なーんて、妻のカリスマ性と人脈のお陰ですよ。俺はまだ見習い社長なんで』
父『ふん...精々励むことだな。....今日は君の妻も来ているのか?』
煉『そうですよ~。死ぬほど可愛くて綺麗な俺の奥さんを他の男に見せるなんて嫌ですけど。娘が初めての社交デビューなんでお披露目も兼ねて、ね』
父『娘がいたのか...』
煉『もうほーんっと可愛くって俺達にそっくりな子なんですよ♪ほら、さっきパパが言ったみたいにご挨拶してごらん?』
白崎さんが足元に声をかけると、綺麗に隠れていて気がつかなかったが、小さな女の子が顔を出した