第1章 バレンタイン抹消計画
「おはよー」
ほとんど棒読みのけだるげな声
桐崎のクラスメイトである孤爪研磨だ
研磨は寒そうに背中を曲げ桐崎の後ろにある自分の席へと座る
「おはよ。研磨」
研磨を追いかけるように体をむけ、研磨と対峙するようにむく
「..おはよ」
「眠そうだね。大丈夫?」
と、からかい気味の桐崎に少しムッとしながら研磨は「大丈夫..」と無愛想に答えるとすぐにプイとそっぽを向いた
「今日、黒尾さん大丈夫?」
桐崎がそう尋ねると研磨は一瞬考え込むような素振りを見せ、「多分..」と小さく頷いた
「そっか.......」
「大変だね」そう言うと桐崎は少し困ったように笑って見せた
「他人事じゃないんじゃない?」
そういうと研磨は少し意味ありげな笑みを浮かべた