第2章 思いは揺れて、重なって。
パソコンを置いた机の前で胡座をかいて座ると、いつもの様に僕の体の上、定位置に収まるキャッツ。
パソコンを眺めつつ、膝の上の白くてふかふかの毛を撫でていると思い浮かぶのはさっきの生放送のこと。
「そらるさんの為に、か…」
くーたんさんが作るのだから、素敵な曲になるのは間違いないだろうし、色んな人に提供してるのも知ってる。
だけど、それでも…
「僕の為に作って欲しかったなぁ…」
なんて、思ってしまうのは何故だろう。
あの人がだれかに曲あげるのは自由だし、誰の為に作ったっていいじゃないか。
先の見えないトンネルのような暗闇が心を支配しているのを感じ、それを振り払うように立ち上がって寝室へと向かう。
そして、いつもの様に猫達に腕枕をして、2匹分の重さを感じつつ眠りについた。