第8章 二人で歩く未来
横山side
なみを俺の家に連れて帰り
ソファーに座らせて
「なぁ…今お前は何を考えてんの?
それに大人になりたいって
どういう意味なんや?」
昨日の夜から
気になって仕方なかったことを
なみの髪をふわふわと撫でながら
聞いてみると
なみはうつむきながら
静かにぽつりぽつりと話始める…
なみ「ただのやきもちだよ…?」
「やきもちって誰にや…?」
なみ「あえて言うなら…
ゆうちゃんにかな…(笑)?
みんなの輪の中にいて
アイドルをしてるゆうちゃんは
キラキラ輝いててちゃんと大人で…
それに比べて私は
たった4日も我慢できずに
仕事してるゆうちゃんの都合も考えずに
暴走して会いに行ったりしてさ…
子供過ぎる自分が
なんかすごく恥ずかしかったんだよ…
情けなくて恥ずかしくて…
ゆうちゃんの顔が見られなかった…(笑)」
そう言って
笑ったなみの目からは
ぽとぽとと涙がこぼれ落ちていて
俺は小さく震えるなみの体を引き寄せ
ぎゅっと力いっぱい抱きしめた…
「お前はほんまにアホやなぁ…?
そんなことで悩む必要なんか
無いやんか(笑)
俺は昨日お前が来てくれて
内心すごく嬉しかったんやぞ?
俺もお前に会いたかったからな?
やのにホテル帰ったらお前は
おらんなってるし…
寂しかったやんけ(笑)」
そう言って
涙で濡れたなみのほっぺたを
手のひらで拭うと
なみはやっと顔を上げて
笑顔で俺を見つめる…
なみ「ゆうちゃんごめんね…?」
「もう謝らんでええから(笑)
やから早く大人になって…?」