第8章 二人で歩く未来
朝目が覚めると
柔らかくて暖かいベッドの中
ゆうちゃんが私の顔を
じっと見つめていて…
「何…もしかして私
よだれでも垂らしてた(汗)?」
なんて焦って口元を手で拭う私に
横「そんな必死に拭かんでも
よだれなんか垂れてないわ(笑)
あのな…なみ?俺は決めたぞ!」
なんてにんまりと笑って
「何を決めたの…?」
そう恐る恐る聞いた私に
横「ここに引っ越してこい!」
そう言って私の頭を
ぐしゃぐしゃとかき回す…
「え…?いや…でも……」
横「もう決めたって言うたやろ?
あのぼろアパートにお前一人で
住むなんてあかん!
俺のそばに…
いつでも俺の目に見えるとこに
お前におって欲しい…」
そう言って私を見つめる
ゆうちゃんの目に
私が勝てるわけもなく…
「はい…(笑)」
そう返事をした瞬間
ゆうちゃんは笑顔で私を引き寄せ
ぎゅっと抱きしめた…
私たちはひどく不器用で
小さなことで
もがいて絡まって
とてもとても歩みが遅い…
それでも二人一緒なら
どんなこともきっと乗り越えられると
信じられるから
これからもずっと不器用なまま
二人一緒の未来を
歩んで生きたいと願うんだ…。
…end…